JR東海「2024年3月16日ダイヤ改正」新幹線の増発や在来線の減便など



JR東海は12月15日、来年2024年3月16日に実施するダイヤ改正の概要を発表した。東海道新幹線では臨時「のぞみ」の増発や山陽新幹線直通の最終列車の繰り下げ、「ひかり」の静岡エリアでの停車拡大などを実施。在来線では新型車両の導入による所要時間の短縮や列車の減便などを行う。

おもなダイヤ改正の概要は次の通り。

東海道新幹線「のぞみ」

東京~新大阪で臨時「のぞみ」を増発。東京発の朝6時台に下り「のぞみ285号」1本、新大阪発の夜21時台に上り「のぞみ484号・488号」2本を設定する。このうち「のぞみ488号」は定期列車の東京行き最終列車となる「のぞみ64号」より6分遅い、新大阪21時30分発→東京23時51分着になる。

早朝時間帯は、今年2023年3月のダイヤ改正で相鉄新横浜線・東急新横浜線の開業にあわせて新設した新横浜6時03分発の新大阪行き臨時「のぞみ97号」を博多行きに変更。運行区間を拡大して山陽新幹線に直通する。

深夜帯は山陽新幹線に直通する最終列車の繰り下げを実施。下り東京→岡山の最終列車「のぞみ93号」は現在の東京20時33分発を6分繰り下げて20時39分発に変更するとともに、西明石駅を通過駅に変更する。一方、東京→姫路の最終列車「のぞみ95号」は新たに西明石駅に停車。これにより東京駅から西明石駅への最終列車は21分繰り下がり、東京20時54分発になる。

博多→東京の上り最終列車「のぞみ64号」の博多発車時刻は1分繰り下げて19時00発に変更。山陽エリア停車駅から東京駅への所要時間も1分短縮される。首都圏~山陽エリア主要駅の最短所要時間も1分短くなる。

東海道新幹線を走る列車。【画像:ジュンP/写真AC】

東海道新幹線「ひかり」

下りの定期「ひかり」は夜間時間帯、静岡・浜松・豊橋の各駅に停車する列車の間隔を変更するとともに停車回数を増やす。

東京21時30分発の「ひかり667号」を24分繰り上げて21時06分発の「ひかり665号」に変更。18時以降に東京駅を発車する「ひかり」の最大列車間隔は静岡駅で1時間18分から57分に、浜松駅で1時間18分から1時間に短縮する。

また、東京18時33分発の「ひかり657号」が新たに静岡駅に停車。東京19時30分発の「ひかり661号」も新たに浜松駅に停車する。豊橋駅には東京20時12分発の「ひかり663号」が新たに停車する。

東海道新幹線の静岡駅。【撮影:鉄道プレスネット(AT)】

東海道新幹線「こだま」

「こだま」は始発列車の繰り上げと増発を実施。現在は静岡発の下り「こだま765号」の運行区間を拡大して三島6時14分発とし、三島駅と新富士駅の下り始発列車の時刻を約40分繰り上げる。静岡駅で「ひかり533号」に乗り換えると新大阪駅には8時13分に到着。いまより1時間14分早く到達できるようになる。

静岡6時07分発の「こだま763号」は6時02分発に変更。静岡~三河安城の各駅の下り始発列車を4~6分分繰り上げる。名古屋駅で「こだま763号」から「のぞみ273号」に乗り換えると新大阪駅には7時54分に到着。いまより15分早く7時台に到着できるようになる。

朝時間帯の上り「こだま」は浜松~静岡で増発。三島8時00分発の東京行き「こだま818号」の運行区間を拡大して浜松6時55分発に変更する。一方で静岡7時39分発の東京行き「こだま820号」は三島8時09分発に短縮する。

東海道新幹線(その他)

車内にビジネスブースを設置したN700Sを追加投入し、山陽新幹線に直通する「のぞみ」を中心に定期列車28本で運用する。

在来線特急

名古屋~金沢で運行している特急「しらさぎ」8往復は、北陸新幹線・金沢~敦賀の延伸開業にあわせ、運行区間をすべて名古屋~敦賀に短縮する。

中央本線

名古屋~中津川で運行するすべての快速・普通列車を新型車両の315系電車に統一したことを受け、最高速度を現在110km/hから130km/hに引き上げる。これにより朝夕時間帯の所要時間が名古屋~多治見で平均1分短縮され、名古屋~中津川も平均で3分短くなる。

昼間時間帯は名古屋~瑞浪・中津川を走る快速列車をすべて「区間快速」に変更し、新守山駅と神領駅に停車する。また、区間快速が走る昼間時間帯の普通列車は利用状況を踏まえ、名古屋~高蔵寺で1時間あたり最大2本に減便する。これにより名古屋発11~14時台の名古屋~高蔵寺の列車本数が1時間あたり6本に。おおむね10分間隔の運行になる。

新型車両の315系。【画像:猫三郎/写真AC】

飯田線・身延線

利用者の少ない昼間時間帯の普通列車を減らす。飯田線では豊橋~豊川の普通列車を1時間あたり1~2本減便。豊橋・豊川の両駅を12~14時台に発車する普通列車はすべて船町・下地の両駅に停車する。

身延線では富士~西富士宮の普通列車を一部の時間帯で1時間あたり1本減便。富士→西富士宮方面の列車は9・13・14時台で各1本、西富士宮→富士方面では11・13・15時台で各1本削減する。

その一方、身延線は平日朝の時間帯に西富士宮6時43分発→富士7時05分着の普通列車1本を増発。朝7時台に富士駅に到着する列車が1本増えて6本になる。

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