常磐線の通勤電車「E501系」がイベント列車「さきがけ」に 飲食を楽しめる車内



JR東日本の水戸支社は10月25日、E501系通勤型電車を活用した新しいイベント車両「E501 SAKIGAKE(さきがけ)」を導入すると発表した。

常磐線や水戸線で運用されているE501系。【撮影:草町義和】

5両編成のE501系をリニューアル。車体は紅梅・白梅をイメージさせるカラーリングとし、紅梅・白梅と刀の柄の糸巻をイメージしたデザインを取り込んだ。車内はテーブルと冷蔵庫を設置し、飲食を楽しめるようにした。ロゴタイプは「刀を一文字に振り払う一閃」をイメージしてデザイン。水戸の「水」とアスタリスクによる「光る小さな星」をあしらった。

「E501 SAKIGAKE」の先頭部イメージ。【画像:JR東日本】
「E501 SAKIGAKE」の側面イメージ。【画像:JR東日本】
「E501 SAKIGAKE」の車内にはテーブルなどが搭載される。【画像:JR東日本】

11月23日から常磐線や水戸線を中心に地産品を楽しめるイベント列車として運行される予定。初日の11月23日はイベント列車「水戸線地酒列車」として走る。この列車では、水戸線・水戸~結城で沿線を中心とした蔵元おすすめの酒をテーマに、地酒の飲み比べやおつまみなどを楽しめる。乗車には「JRE MALL 水戸支社販売ページ」で10月27日12時30分から販売される商品を購入する必要がある。価格は水戸発→結城着と結城発→水戸着が、ともに5500円。

E501系は1995年から1997年にかけ60両が製造された常磐線向けの通勤電車。当初は東京都心寄りの上野~土浦で運用されていた。現在はE531系電車の導入に伴い、運用エリアが郊外寄りの常磐線・土浦以北や水戸線に移っている。

「E501 SAKIGAKE」のシンボルマーク(左)とヘッドマーク(右)。【画像:JR東日本】

水戸支社によると、梅は天下に先駆けて春を伝える花で「百花の魁」といわれている。徳川斉昭により開かれた茨城県を代表する観光地「偕楽園」「弘道館」は梅の名所。弘道館には斉昭が「魁」の一字を残している。「E501 SAKIGAKE」という愛称には、「時代の先駆けとして新しい企画と共に、たくさんの人が集まり、新しい体験や特別な時間を過ごせる場」になるよう願いを込めたという。

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