川崎市営交通80周年「イルミバス」運行 かつては市電・トロバス・地下鉄計画も



川崎市交通局は12月5日、「イルミネーションバス」を運行すると発表した。市営交通80周年記念事業の一環。

ロゴマークを装着したバス(左)とLED照明で装飾された車内(右)のイメージ。【画像:川崎市交通局】

バスの車内をLED照明で装飾して「走るイルミネーション」にする。バスの先頭部と後部には交通事業80周年の記念ロゴマークを取り付ける。まず12月8日から鷲ヶ峰営業所の溝口駅南口発着路線を中心に1両運行。12月11月からは塩浜営業所の川崎駅東口発着路線でも1両運行する。運行期間は12月25日まで。

川崎市の交通事業は戦時中の1944年10月14日に営業開始。当初は市電を運行していた。戦後の1950年から市営バスの運行を開始。翌1951年からはトロリーバスの運行も始まった。1969年までに市電とトロリーバスが廃止され、現在はバスのみ運行。来年2024年10月14日に80周年を迎える。

このほか、市営地下鉄(川崎縦貫高速鉄道)も計画され、川崎市は2001年に新百合ヶ丘~元住吉の鉄道事業許可を取得した。しかし巨額な費用がかかることや市財政の悪化などで計画は進まず、2006年に川崎縦貫高速鉄道の鉄道事業を廃止。その後もルートや採用システムの変更などによる計画の見直しを進めたがめどが立たず、2018年に計画の廃止が決まった。

《関連記事》
横浜市営地下鉄ブルーライン「延伸」駅・トンネルの構造設計に着手へ
南武線・矢向~武蔵小杉「高架化」一部の駅はホーム配置を変更 準備書の縦覧始まる