JR九州は豊肥本線(熊本県・大分県)と久大本線(福岡県・大分県)で夜行列車を運行する。いずれもツアー専用の団体臨時列車。「SL人吉」で運用していた50系客車を使用し、昔懐かしい急行列車の名称をアレンジした列車名で運行される。

豊肥本線のツアーは列車名を「ムーンライト火の山」とし、熊本駅から大分駅まで運行する。11月29日23時30分集合。日付変わって11月30日の0時15分に熊本駅を発車する。途中、豊後竹田駅で約1時間停車。大分駅には6時09分に到着する。豊後竹田駅では列車名の行先・サボを掲出。竹灯籠を設置して乗客を迎え、地酒やコーヒー、カボスを提供する。

久大本線のツアーは大分駅から博多駅まで「ムーンライト由布」として運行。11月30日23時45分に集合して大分駅を12月1日0時18分に発車する。途中の豊後森駅で約1時間30分停車。行先・サボを掲出し、甘酒かココアを提供する。また、旧豊後森機関庫の見学と蒸気機関車のライトアップを楽しめる。博多駅には6時05分に到着。

旅行代金は各1万2800円。申し込みは10月23日9時30分からネット予約サイト「STORES」で受け付ける。
「火の山」は豊肥本線でかつて運行されていた気動車急行の列車名で、「由布」は久大本線で運行されていた気動車急行の列車名。いずれも国鉄時代にデビューし、JR化後の1992年に「火の山」が特急「あそ」に格上げされる形で廃止され、「由布」も特急「ゆふ」に格上げされる形で廃止された。今回運行される夜行列車の列車名は、かつてJR各社が運行していた夜行快速列車「ムーンライト」とかつての急行列車名を組み合わせた形だ。
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