川崎市は4月15日、京急電鉄大師線の連続立体交差事業(連立事業)について、「1期(1)区間」の事業費と工期を変更したと発表した。工事の完了が2年ほど遅れ、工事費も増える。川崎市と京急電鉄が3月31日、変更施行協定を締結した。
「1期(1)区間」は東門前駅から小島新田駅の約1.2km。線路の地下化自体は完成しており、2019年3月から地下区間での列車の運行が始まっている。大師橋駅の駅舎整備などは完了していない。
事業費はこれまで約642億円とされていたが、地盤強度不足対策や物価の高騰、関係者との協議による計画見直しのため、約59億円増の約701億円に。増額分のうち約54億円は「都市側」の川崎市が負担し、残り約5億円は「鉄道事業者側」の京急電鉄が負担する。
また、事業費の検証作業などで大師橋駅の駅舎工事着手時期が12カ月遅れることになったこと、安全性を確保しながら工事を進めるための工数増加で4カ月遅れることなどから、全体の工期は2年遅れの2023年度末に変わった。
川崎市によると、2019年6月に京急電鉄から事業費増額と工期延伸の申し出があり、川崎市は検証を行っていた。
このほか、鈴木町~東門前間の「1期(2)区間」の工事も計画されているが、新型コロナウイルスの影響もあり着工のめどが立っていない。