西武鉄道ホームドア2030年度までに「28駅」に バリアフリー料金で整備加速化



西武鉄道は8月4日、バリアフリー設備の整備費の一部を利用者から徴収する「鉄道駅バリアフリー料金制度」の導入を国土交通省関東運輸局に届け出た。来年2023年3月頃から料金の加算を開始。ホームドアなどの整備を加速させる。

所沢駅に整備されたホームドア。【撮影:草町義和】

1乗車10円を基本として運賃にバリアフリー料金を加算する。子供はバリアフリー料金加算後の大人の半額。定期券は通勤定期について1カ月600円・3カ月1710円・6カ月3240円を加算する。通学定期は加算しない。

バリアフリー設備の整備費は2030年度までに550億円を超える見込みで、バリアフリー料金の徴収額は2023年3月~2031年3月で392億9600万円を見込んでいる。

ホームドアは2025年度までに6駅17番線に整備し、2026~2030年度には19駅45番線に整備。すでに整備済みの駅を含め2030年度末時点で28駅84番線の整備を目指す計画だ。ほかにスロープや内方線付き点状ブロック、音声案内装置などの視覚障害者用設備、ホームと車両床面の段差縮小などを図る。

西武鉄道は今年2022年5月にバリアフリー料金の導入を発表していた。ほかに小田急電鉄と神戸電鉄が8月4日にバリアフリー料金の導入を国土交通省に届け出ている。これによりバリアフリー料金を届け出たのはJR東日本や東京メトロなど7社に。東武鉄道も同料金の導入を発表している。

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