バス高速輸送システム(BRT)への転換が検討されている日田彦山線・添田~夜明間(福岡県・大分県)について、沿線の自治体やJR九州は7月16日、6回目となる復旧会議を開催。運休区間のうち彦山駅から宝珠山駅までの区間を専用道区間とすることなどで合意した。

日田彦山線の添田~夜明間29.2kmは2017年7月の九州北部豪雨で甚大な被害が発生。復旧には膨大な費用がかかるほか、もともと利用者が少ない区間だったこともあり、JR九州は線路敷地をバス専用道として活用するBRTへの転換案を沿線自治体に示していた。
JR九州案では、釈迦岳トンネル4.4kmを含む彦山~筑前岩屋間7.9kmの区間に日田彦山線の線路敷を活用したバス専用道を整備。その前後の添田~彦山間と筑前岩屋~夜明間、久大本線への乗り入れ区間である夜明~日田間は、一般道を走るものとしていた。
これに対し、福岡県がバス専用道の区間を拡大する案を提示。今回の復旧会議でJR九州と福岡県、大分県、東峰村、添田町、日田市は、専用道区間を彦山~宝珠山間の14.1kmに拡大することで合意した。

このほか、復旧に必要な費用はJR九州が負担することや、専用道区間内の被災した福井橋りょう(宝珠山~大行司)と平迫橋りょう(彦山~筑前岩屋)は福岡県が行う事業で架け替えることなどで合意した。
JR九州の青柳俊彦社長は会議の終了後、「一日も早く日田彦山線BRTの運行開始ができるよう、当社としてもしっかり取り組んでまいりたいと思います」などと話し、早期のBRT化に向けて動く方針を示した。

