関西「新快速」50周年 京都鉄道博物館で記念展示やイベントなど



京都鉄道博物館は9月19日から、関西エリアの速達列車「新快速」の50周年を記念した特集展示や講演会、イベントなどを開催する。

「新快速50年」企画のイメージビジュアル。【画像:京都鉄道博物館】

特集展示「新快速50年」は本館2階「生活と鉄道」コーナーで実施。新快速登場の背景や特徴、新快速の専用車両として開発された117系電車などに関する展示を行う。企画展示室では新快速に関する映像を放映。鉄道ジオラマでは新快速で使用された車両の模型を運転する。いずれも9月19日から12月13日まで実施する。

収蔵資料展「列車の表示板 色いろ」は10月3日から来年2021年1月17日まで。普段は公開していない収蔵資料のうち、新快速の幕やヘッドマークを中心に展示する。

このほか、新快速にちなんだ講演会(10月11日、11月1日)やスタンプラリー(9月19日~11月23日)、新快速の車両前面をモチーフにしたハチマキ型サンバイザーのプレゼント(9月19~22日)などを行う。

223系の新快速。【撮影:草町義和】

関西エリアの新快速は国鉄時代の1970年10月1日にデビュー。当初の運転区間は京都~西明石間で、営業上は乗車券だけで乗れる普通列車ながら、途中停車駅を大阪・三ノ宮・明石の3駅に絞って所要時間を短縮。東海道新幹線の駅が併設されている新大阪駅も通過し、並行する関西大手私鉄との競争を繰り広げた。

車両は当初、近郊型電車の113系が使われていたが、のちに急行型電車の153系を導入。これにより最高速度を引き上げて所要時間を短縮したほか、車体は白をベースに青い帯の塗装に変更してイメージアップを図った。ダイヤ上、関西と北陸を結ぶ特急列車より速く走る場合もあり、複々線の区間では新快速が特急を追い抜く光景がみられた。

1980年には、新快速の専用車両として117系電車がデビュー。車内に転換クロスシートを設置し、サービスの向上を図った。国鉄分割民営化後は221系電車が導入され、現在は223系電車や225系電車が使われている。

225系の新快速。【撮影:草町義和】