寝台特急「サンライズ出雲」車両工場で損傷、一部の日は運休 製造から26年



JR西日本・JR東日本・JR東海は9月12日、東京~出雲市を結ぶ寝台特急「サンライズ出雲」について、10月の一部の日に運休すると発表した。JR西日本の車両工場で「サンライズ出雲」の車両が損傷事故を起こしたため。

損傷事故の影響で一部の日に運休することが決まった「サンライズ出雲」。【撮影:草町義和】

運休するのは東京発が10月15~20・24・26日で、出雲市発は10月14~19・23・25日。通常は一部の区間で「サンライズ出雲」と連結して走る東京~高松の寝台特急「サンライズ瀬戸」は、通常通り運転する。

3社は修繕に時間がかかるとして10月の一部の日に運休すると案内しつつ「修繕の進捗状況により、運転を取り止める日が追加となる場合は、分かり次第お知らせいたします」ともしており、運休日が増える可能性もありそうだ。

「サンライズ瀬戸・出雲」で運用されている寝台電車の285系。【撮影:草町義和】

「サンライズ瀬戸・出雲」で運用されている285系特急型寝台電車はJR西日本とJR東海が保有し、JR西日本がJR東海所有車も含め整備している。285系は1998年に35両(7両5編成)が製造されたが、その後の増備や後継車両の開発は行われておらず、全車が製造から26年過ぎている。2014年から2016年にかけリニューアルが実施された。

JR西日本によると、損傷事故は8月29日の8時50分ごろに発生。同社の車両工場の後藤総合車両所(鳥取県米子市)で定期検査のため285系を移動させた際、隣接する線路に留置していた廃車予定の車両にぶつかり、285系が一部損傷したという。

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