JRグループは9月6日、「青春18きっぷ」の秋季版といえる企画切符「秋の乗り放題パス」について、本年度2024年度の発売計画を発表した。10月14日「鉄道の日」を含む前後の期間、JR線の普通列車が乗り放題。発売額や切符の効力は前年度2023年度とほぼ同じだが、特例の内容が変わる。
発売期間は2024年9月13日~10月18日で、利用期間は10月5~20日の16日間。利用期間中の連続する3日間に限り、JR線の快速・普通列車の普通車自由席とバス高速輸送システム(BRT)、JR西日本宮島フェリーを自由に乗り降りできる。JRホテルグループの割引特典も付く。発売額は大人7850円・子供3920円。
第三セクター鉄道を通過利用できる特例は、北陸新幹線・金沢~敦賀の延伸開業に伴い大きく変わる。青い森鉄道線の青森~八戸(途中下車可能駅:青森・野辺地・八戸)と、あいの風とやま鉄道線~IRいしかわ鉄道線の富山~津幡(途中下車可能駅:富山・高岡・津幡)、ハピラインふくい線の敦賀~越前花堂(途中下車可能駅:越前花堂・敦賀)について、JR線からJR線へ通過する場合に限り利用できる。
特急列車を利用できる特例もJR北海道の特急列車の全席指定席化などにより変わる。変更。石勝線・新得~新夕張と室蘭本線・東室蘭~室蘭で普通車指定席の空席を利用可能。奥羽本線・新青森~青森と佐世保線・早岐~佐世保、宮崎空港線・宮崎空港~宮崎でも普通車自由席が利用できる。
ただし石勝線・室蘭本線・奥羽本線は指定された各区間内の相互発着で利用する場合に限られる。区間外から同一の特急列車でまたがって利用する場合、乗車するすべての区間で乗車券と特急券が必要だ。
快速・普通列車のグリーン車自由席や普通車指定席は、グリーン券や指定席券を別に購入すれば乗車可能。乗車整理券やライナー券などが必要な列車も同様で、対応した切符を別に購入すれば利用できる。グリーン車指定席はグリーン券を別に購入しても利用できない。奥羽本線の新青森~青森では区間内の相互発着に限り、指定席券を購入しなくても全車指定席の快速・普通列車の普通車の空席を利用できる。
「秋の乗り放題パス」と組み合わせて使う場合に限り利用できる「秋の乗り放題パス北海道新幹線オプション券」も発売される。北海道新幹線・奥津軽いまべつ~木古内の普通車の空席と道南いさりび鉄道線・木古内~五稜郭の普通列車を1枚につき片道1回利用できる。発売額は大人2490円・子供1240円で、発売期間は9月13日~10月20日。利用できる期間は「秋の乗り放題パス」と同じだ。
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