JR北海道の特急の一部「全車指定席」に乗車券だけで乗れる特例も変更・新設

JR北海道は11月15日、一部の特急列車を全車指定席にすると発表した。着席機会を高めるほか、客の不公平感の解消などを目指す。来年2024年春から実施する。

全車指定席化される特急列車は、「北斗」（札幌～函館）、「すずらん」（札幌～東室蘭・室蘭）、「おおぞら」（札幌～釧路）、「とかち」（札幌～帯広）の4列車。繁忙期などで車両を増結する場合も、これらの列車は増結車を含め全車指定席になる。

「すずらん」の東室蘭～室蘭は列車種別を普通列車に変更して直通しているが、全車指定席化後は札幌～室蘭の全区間を特急列車として運行する。ただし東室蘭～室蘭の相互間を乗車する場合に限り、乗車券だけで普通車指定席の空席を利用できる特例を新たに設ける。空席がない場合はデッキなどでの立席利用になる。

普通列車が運行されていない石勝線・新夕張～新得では、区間内で乗り降りする場合に限り乗車券だけで特急列車の普通車自由席を利用できる特例が以前から設けられている。これも「おおぞら」「とかち」の全車指定席化に伴い、普通車指定席の空席（空席がない場合はデッキなどでの立席）を利用できるルールに変わる。

札幌～旭川「カムイ」「ライラック」は指定席を拡大する。現在の「カムイ」は指定席1両、自由席4両だが、拡大後は指定席3両、自由席2両に。「ライラック」も現在は指定席（グリーン車含む）2～3両、自由席3～4両だが、指定席拡大後は指定席（グリーン車含む）4両、自由席2両になる。「宗谷」（札幌～稚内）と「サロベツ」（旭川～稚内）、「オホーツク」（札幌～網走）、「大雪」（旭川～網走）は変更しない。