新潟交通電車線モハ11の乗車体験が3年目「満員電車の再現」も 募集方式を変更



25年前に廃止された新潟交通電車線の旧・月潟駅(新潟市南区)で9月22日、モハ10形電車モハ11の走行・乗車体験イベント「走れ!かぼちゃ電車2024」が開催される。2022年から開催されており、今年2024年で3年目。

月潟駅での走行・乗車体験イベント。【画像:かぼちゃ電車保存会】

走行回数は9回で、発車予定時刻は10時20分・11時00分・11時40分・13時00分・13時40分・14時20分・15時00分・15時40分・16時20分。モハ11は自走できないため車両移動機(アント)が牽引し、月潟駅構内のレール上(往復約100m)を走る。

モハ11は立席も含めた定員が114人で、乗車体験イベント時の募集定員は1列車あたり50人。ただし15時40分発と16時20分発は募集定員を80人とし、往年の満員電車を再現するという。

乗車体験は予約制。申し込みはかぼちゃ電車保存会のウェブサイトで8月31日24時まで受け付ける。参加費は大人(中学生以上)400円、子供(3歳~小学生)200円、幼児(3歳未満)無料。小学生未満は保護者の同伴が必要だ。

昨年2023年は先着順で受け付けて予約開始5分で完売したが、今回は「より多くの方に乗車していただくため」(新潟市南区役所・かぼちゃ電車保存会)として募集方式を事前抽選制に変更した。当選者には9月8日までにメールで連絡する。

新潟交通電車線は白山前~燕の36.1kmを結んでいた鉄道路線。新潟市中心部の白山前寄り約2kmは道路の路面に軌道を敷設した併用軌道で、その先は通常の鉄道として信濃川水系の中ノ口川にほぼ並行するルートだった。電車は黄色と緑色の2色で塗装されていたことから「かぼちゃ電車」と呼ばれていた。

燕駅で発車を待つ新潟交通電車線のモハ24形電車モハ24(1987年)。【撮影:草町義和】

1999年までに全線廃止されたが、月潟駅でモハ11と電動貨車モワ51、除雪車キ116が静態保存されており、市民団体のかぼちゃ電車保存会が月潟駅の施設と車両の管理を行っている。2022年、アント牽引による走行・乗車体験イベントが初めて開催され、23年ぶりにモハ11が走行した。

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