京王電鉄は7月17日、一般の人向けの同社オリジナル電車運転シミュレーター「京王トレインシミュレータ」を導入すると発表した。eスポーツ・スクール施設とホテルに設置する。
模擬運転できるのは京王線の新宿駅から高尾山口駅までの下り列車で5000系電車。5区間のコースを設けており、複数の種別で初心者向けから上級者向けまで三つのレベルで楽しめる。
映像は実際の車両を用いて撮影したものを使用。京王電鉄が採用している自動列車制御装置(ATC)を実感的に再現したほか、子供や初心者でも安心して運転できるよう独自の運転支援システムを導入した。上級者にはマスターモードを用意し、現役運転士と同じ操作で楽しめるようにしたという。ゲーム性を高めた得点機能も導入した。
7月17日に京王電鉄プロデュースのeスポーツ・スクール施設「KEIO eSPORTS LAB. CHOFU」(東京都調布市)に設置。スクール入会者を対象に体験できる。稼働時間は10~21時。京王プラザホテルにも「KEIO トレインルーム」としてデラックスコーナーツイン(41.6平方m)の客室に設置。8月1日から宿泊できる。
このシミュレーターの製作では、産学連携の一環として専門学校「総合学院テクノスカレッジ」(東京都小金井市)と連携。シミュレーターの制作を授業に取り入れ、京王電鉄と共同で開発・監修を行った。
鉄道交通科や音響芸術科、電気電子学科、ゲームクリエーター科の学生が運転操作の監修や音声編集、機器整備を担当。声優・演劇科の学生が駅員の声で出演している。京王電鉄は今後も機能追加やソフトのバージョンアップに向けて連携を強化していくとしている。
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