JR東海は4月22日、ホーム上の安全確認を行う駅員向けに仮想現実(VR)の技術を使った「VR訓練シミュレーター」を導入すると発表した。駅のホーム上で発生する異常事態への対応力の向上を目指す。
東海道新幹線・東京~新大阪の全駅に17台のVRシミュレーターを4月から導入。駅のホームのCG映像をVRヘッドセット内で投影する。天候や昼夜、ホームドア・固定柵の有無などのシチュエーションを選択できるほか、客の駆け込み乗車やホーム下への転落などの異常事態を発生させることが可能。訓練者の視点や習性に応じ、講師が任意のタイミングと場所で異常事態を発生させることができる。
JR東海によると、リアリティのあるCG映像を投影することで、実際にその場にいるかのような没入感を体感することが可能。実際には経験することが少ないさまざまな異常事態に対して繰り返し訓練することができ、異常時の対応力が強化される。また、専用の訓練施設ではない駅の会議室などで訓練できるため、訓練の頻度が高くなるという。
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