東海道新幹線「マッハ0.23」法人向けの荷物輸送サービス 「こだま」業務室を活用



JR東海とJR東海物流の2社は2月15日、東海道新幹線で法人向けの即日荷物輸送サービス「東海道マッハ便」を展開すると発表した。4月以降、準備ができ次第サービスを開始する。

荷物の積み込みのイメージ。【画像:JR東海・JR東海物流】

荷物の輸送区間は東京~名古屋と東京~新大阪。「こだま」の11号車にある業務室を荷物置き場として活用する。荷物輸送が可能な「こだま」の本数は1日最大で東京~名古屋が26本、東京~新大阪が22本。荷物の姿や停車時間などにより異なるが、1回につきおおむね段ボール40箱(3辺合計120cm換算)相当まで運べる。

荷物輸送に対応した東海道新幹線「こだま」(2024年3月16日ダイヤ改正)。【画像:JR東海・JR東海物流】

2社は利用例として医療関係品や精密機器部品、生鮮食品などを挙げている。また、新幹線荷物輸送を展開しているほかのJR各社とも協業し、山陽新幹線~東海道新幹線や東北新幹線~東海道新幹線など複数の新幹線にまたがった荷物輸送サービスも提供する。

「東海道マッハ便」の利用に際してはJR東海物流との契約が必要。輸送日のおおむね2週間前までに利用する列車と荷物の量、荷物の姿を確定させる必要がある。

業務室への荷物の搭載イメージ。【画像:JR東海・JR東海物流】

2社によると、サービス名は「こだま」が音に関係することにヒントを得て、速さを想起させる言葉から音速を表す「マッハ」を選んだという。東海道新幹線の実際の営業最高速度(285km/h)を音速に換算するとマッハ0.23程度になる。

《関連記事》
新幹線の荷物輸送「レールゴー・サービス」40年の歴史に幕 「新サービス」に移行へ
東海道新幹線「国内初」線路脇に太陽光発電 千葉にも新幹線用地を活用の発電施設