東海道新幹線「国内初」線路脇に太陽光発電 千葉にも新幹線用地を活用の発電施設



JR東海は11月30日、東海道新幹線の線路脇の斜面(法面=のりめん)を活用した太陽光発電システムを導入すると発表した。来年2024年夏ごろから工事に着手する。

東海道新幹線の列車。【画像:ポポマルチ/写真AC】

太陽光発電システムを導入するのは東海道新幹線・新横浜~名古屋の法面で、総延長は約3.5km。JR東海はソーラーパネルの設置場所について「沿線の設置に適した場所」としている。発電出力は最大2.7MW、年間発電量は一般家庭約650世帯分に相当する約270万kWhを見込む。発電した電気は新幹線の駅の照明などに使う。

東海道新幹線の法面に設置するソーラーパネルのイメージ。【画像:JR東海】

JR東海によると、同社は政府の「2050年カーボンニュートラル」政策を前提に2050年の二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにすることを目指す諸施策を推進しており、太陽光発電システムの導入もその一環。新幹線の法面を活用した再生可能エネルギー発電は国内初という。

北総線・成田スカイアクセス線に並行する成田新幹線の建設用地に整備されたメガソーラー。【撮影:草町義和】

新幹線の敷地を活用した太陽光発電としては、千葉ニュータウン内の北総鉄道北総線・京成成田スカイアクセス線に並行する高速鉄道用地に整備された全長約11kmの大規模太陽光発電施設(メガソーラー)がある。この高速鉄道用地は東京~成田空港を結ぶ成田新幹線で使われる計画だったが、国鉄の経営悪化などを受け新幹線の建設が中止に。活用策としてメガソーラーの整備が計画され、2017年から運用されている。

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