JR東日本「撮り鉄」会員制サイト展開 私有地使った撮影イベントなど実施か



JR東日本スタートアップは11月10日、鉄道写真撮影マニア(撮り鉄)向けの会員制サイト「撮り鉄コミュニティ」を開設した。「JR東日本スタートアッププログラム2021」の実証実験の一つ。

「撮り鉄コミュニティ」開設の告知ロゴ(左下)とJR東日本の所有地内で報道公開されたE131系600番台。【画像(ロゴ):JR東日本スタートアップ、撮影(E131系600番台):鉄道プレスネット編集部】

ファンコミュニティサイトのプラットフォーム「Mechu(ミーチュー)」内に開設。JR東日本スタートアップによると、近日中に第2弾のファンコミュニティも開始する予定。同社は「ファンのみなさまが考えていることやニーズをコミュニティ内で共有していただき、社員も交えながらどのような体験や企画をご用意できるか」を探っていくとしている。

JR東日本スタートアップは「実現可能性は保証しない」としつつ、例として「コミュニティ限定撮影会イベント」「撮影した鉄道写真がJR東日本の宣伝用公式ポスターに使用される企画」「ママ鉄専用コミュニティ」「普段は入れない私有地などを使った撮影イベント」などを挙げている。車両基地などJR東日本の所有地内で新型車両を会員向けに公開するといったことも考えられそうだ。

このほか、有料入会特典として「有料会員限定チャンネルへの参加」「イベントや企画に対する要望のご投稿」「実現した企画への参加」「有料会員限定企画」なども予定しているという。

コミュニティ名の「撮り鉄」について、JR東日本スタートアップは「現在、撮り鉄という言葉を聞くと、一般的にはあまり良くないイメージを持たれてしまうかもしれません」とし、線路内への立入など「撮り鉄」の行動が問題化していることを示した。一方で「鉄道写真を愛するファンのみなさまと、積極的にコミュニケーションを取ることで、安全に撮影できる場所のご提供など、みなさまのご要望に応え続けられるよう、コミュニティに参加するみなさまへの貢献」を目指すとしている。

大手の鉄道事業者では、東武鉄道が月額会員制の「東武鉄道公式ファンクラブ」を9月に開設した。同社のイベント・団体ツアーの先行予約や優先入場、鉄道グッズの先行販売などの特典が付く。

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