立山黒部アルペンルートの立山~室堂間で往復割引運賃を廃止



立山黒部アルペンルートの交通機関を運営している立山黒部貫光は12月6日、往復割引運賃の廃止を国土交通省の北陸信越運輸局に届け出た。廃止予定日は2020年4月10日で、往復での利用は次期シーズンから事実上の値上げとなる。

往復割引運賃が廃止される立山ケーブルカー。【撮影:草町義和】

同社が往復割引運賃の廃止を届け出たのは、立山ケーブルカーの立山~美女平間と、高原バスの美女平~室堂間。これにより往復運賃(大人の場合)は、立山ケーブルカーがいまより150円高い1460円に。高原バスの美女平~室堂間も400円高い3480円になる。

立山黒部アルペンルートは、立山駅(富山県立山町)と扇沢駅(長野県大町市)を結ぶ全長32.5kmの山岳観光ルート。富山側の立山~室堂~黒部湖間は立山黒部貫光のケーブルカーやバス、トロリーバスが走り、長野側の黒部ダム~扇沢間は関西電力の電気バスが運行されている。

立山黒部貫光は、線路施設や車両の修繕費、除雪費などの安全確保に必要な経費が増えていることから、往復割引運賃を見直すとしている。