長崎スタジアムの路面電車アクセス「渡り線」新設で増発 最寄り停留場の改称も



長崎市内の路面電車を運行する長崎電軌とジャパネットグループのリージョナルクリエーション長崎は7月10日、長崎スタジアムシティへのアクセス輸送の強化などを図るためパートナーシップを締結したと発表した。長崎電軌が長崎スタジアムシティの最寄り停留場を改称するほか、臨時便を運行する。

長崎電軌の路面電車。【撮影:草町義和】

停留場の改称は10月1日に実施。長崎スタジアムシティの南側にある宝町停留場を「スタジアムシティサウス」、北側の銭座町停留場を「スタジアムシティノース」に改称する。いずれもリージョナルクリエーション長崎がネーミングライツを取得した。

また、スタジアムシティサウス~スタジアムシティノースのあいだには渡り線を新設する。これにより長崎駅前~スタジアムシティでの折り返し運行が可能になり、混雑状況に応じた臨時便の増発がスムーズに行えるようになるという。

スタジアムシティサウス停留場(現在の宝町停留場)とスタジアムシティノース停留場(現在の銭座町停留場)の位置。【画像:ジャパネットホールディングス】

このほか、渋滞・駐車場問題の緩和や地域住民の利便性向上も目指す。自動車などを所有していない高齢者や学生などの移動支援として路面電車の全線乗り放題企画を検討するほか、試合開催日に選手がアナウンスをしたり、運転士がユニフォームを着用したりするなど、さまざまな企画を実施する。

長崎スタジアムシティは三菱重工業幸町工場の跡地に計画された複合施設。スタジアム・アリーナ・商業施設で構成され、ジャパネットのプロサッカークラブ「V・ファーレン長崎」のホームグラウンドになる。2022年6月に工事が始まり、今年2024年10月14日にグランドオープンする予定だ。一方で周辺道路の交通渋滞を懸念する声も挙がっており、長崎市は周辺の歩道を整備するなどの計画を進めている。

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