千葉のローカル線で「四国の急行」運転 本物のヘッドマークを装着



JR四国は9月30日、かつて四国の急行列車で使用していたヘッドマークをいすみ鉄道(千葉県)に貸与したと発表した。いすみ鉄道は同社が保有している国鉄の急行形気動車に取り付けて運行する。

キハ58系で運行されていた急行「いよ」のイメージ。【撮影:草町義和、加工:鉄道プレスネット編集部】

JR四国が貸与したのは、かつて高松~松山・宇和島間で運行されていた急行「いよ」」「うわじま」のヘッドマーク。板を回転させることで「いよ」「うわじま」のどちらかを選択して表示するタイプのものだ。

ヘッドマークが取り付けられるのは、キハ58系急行型気動車のキハ28形1両(キハ28 2346)。おもに山陰地方の急行列車や北陸地方の普通列車で運用されたのち、2012年にいすみ鉄道が譲り受けた。同社はJR外房線の大原駅と小湊鉄道線の上総中野駅を結ぶローカル線(いすみ線)を運営。自社オリジナル車両のほかキハ28 2346などの国鉄気動車も運用しており、昔懐かしい国鉄の列車を再現して観光客の誘致に取り組んでいる。

「いよ」「うわじま」も、おもにキハ58系で運転されていた。いすみ鉄道はキハ28 2346にヘッドマークを取り付けることで、かつての四国の急行列車を再現する。

運行期間は10月1日から12月31日まで。ヘッドマークを掲出する列車の運行日や時刻、乗車方法などはいすみ鉄道のウェブサイトで案内している。「いよ」「うわじま」のどちらが表示されるかは「当日のお楽しみ」(いすみ鉄道)だ。

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