鉄道の運転免許「18歳」から受験可能に 運転士不足受け雇用拡大図る



国土交通省は鉄道や軌道の運転免許(動力車操縦者運転免許)について、受験資格などを見直した。7月1日、関係する省令の改正を公布、施行した。

地方の鉄道では運転士不足による減便が相次いでいる。写真は運転士が急きょ退職したのを受け2023年に減便を実施した島原鉄道。【撮影:草町義和】

動力車操縦者試験の受験資格はこれまで20歳以上としていたが、省令の改正で18歳以上に引き下げた。また性的少数者に配慮するとし、運転免許証やその申請書、原簿の記載事項から「性別」を削除する。

身体検査の合格基準は目について、これまで両眼視機能・視野・色覚が正常であることを求めていたが、改正後は異常があっても運転に支障がなければいいものとした。

国交省によると、人口減少社会の到来により、地方部の鉄道では運転士不足で運行本数を減便するといった事態が発生している。このため、若年者の雇用拡大につなげる観点などから省令を改正したという。

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