黒部峡谷鉄道「降りられない駅で折り返し」2024年4月19日から一部区間の運行開始



黒部峡谷鉄道は3月19日、2024年シーズンは4月19日から一部区間の営業運転を始めると発表した。能登半島地震の影響で全線の営業運転の開始は大幅に遅れる。

黒部峡谷鉄道の観光トロッコ列車。【画像:黒部峡谷鉄道】

3月7日に黒部峡谷鉄道が発表したスケジュールでは、4月20日ごろに一部区間の営業運転を開始し、10月1日ごろから宇奈月~欅平の全線で営業運転を開始。一部区間の営業運転は宇奈月~猫又で実施するとしていた。

今回の発表では、4月19日から宇奈月~笹平で営業運転を開始。4月25日から営業運転区間を宇奈月~猫又に拡大するとした。ただし猫又駅は業務用の駅のため折り返し運行になり、同駅で降車することはできない。全線の営業運転はこれまでの発表と同じ10月1日ごろからとしている。

黒部峡谷鉄道は黒部川に沿って峡谷地帯を走る。【画像:黒部峡谷鉄道】

黒部峡谷鉄道は通常、4月から一部区間で観光トロッコ列車を運行。5月から11月まで全線で運行し、12月から翌年4月までは冬季運休としている。2024年1月に発生した能登半島地震の影響で猫又~鐘釣にある橋梁が損傷。復旧工事に時間がかかることから全線の営業運転開始が5カ月ほど遅れることになった。

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