JR四国「トロッコ」と台湾鉄路「憂さ晴らし」が姉妹列車に 記念ヘッドマークを取付



JR四国と台湾鉄路は4月19日、JR四国の観光列車「藍よしのがわトロッコ」と台湾鉄路の観光列車「藍皮解憂號(ランピジエヨウハオ)」の姉妹列車協定を締結した。両社の観光列車の利用促進を目指す。

台湾鉄路の観光列車「藍皮解憂號」。【画像:台湾鉄路】

4月19日の午前、台湾鉄路の屏東線と南廻線が乗り入れる枋寮駅で姉妹列車協定の調印式を実施。JR四国の長戸正二専務・鉄道事業本部長と台湾鉄路の劉双火副総経理らが出席した。協定書への署名や「藍皮解憂號」へのヘッドマークの取り付けなどが行われたのち、関係者は「藍皮解憂號」に乗って台東駅に向かった。

枋寮駅で行われた調印式。【画像:台湾鉄路】
記念ヘッドマークの取付作業。【画像:台湾鉄路】
記念ヘッドマークを取り付けた「藍皮解憂號」と台湾鉄路の劉副総経理(左)、JR四国の長戸専務。【画像:台湾鉄路】
調印式の終了後、「藍皮解憂號」に乗って台東駅に向かう関係者。【画像:台湾鉄路】

JR四国は4月21日から、「藍よしのがわトロッコ」に姉妹列車協定締結記念のヘッドマークを取り付けて運行。「藍よしのがわトロッコ」車内ではキーホルダーなどの記念グッズや台湾ビールを販売する。

JR四国の「藍よしのがわトロッコ」。【画像:JR四国】

「藍よしのがわトロッコ」は2020年10月に運行開始した、トロッコ風の車両を含むJR四国の気動車2両編成。阿波池田~徳島を徳島線経由で走る。車体は徳島線に並行する吉野川をイメージした濃い青(阿波藍)をベースにデザインした。

2020年まで運行されていた客車の普快車。【撮影:草町義和】

「藍皮解憂號」は台湾南部の2021年10月に南廻線・枋寮~台東で運行開始。2020年10月まで同区間の普快車(日本の普通列車に相当)で運用されていた非冷房の客車を改造した。濃い青で車体をデザインしたのは「藍よしのがわトロッコ」と共通。普快車で運用されていたころも青い車体だったことから「藍皮車」と呼ばれていた。列車名のうち「解憂」は日本語で「憂さ晴らし」の意味。

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