三岐鉄道「新車両」導入、もと西武車は全車引退へ JR東海から211系譲受



三岐鉄道(三重県)は7月1日、JR東海から211系電車を譲り受けたと発表した。三岐線で現在運用している電車を更新する。

三岐鉄道の三岐線を走る電車。現在は西武鉄道から譲り受けた車両に統一されている。【撮影:草町義和】

三岐鉄道が譲り受けたのは211系の30両(3両編成10本)。このうち24両を営業用として運用し、現在運用しているもと西武鉄道の電車21両をすべて置き換える。本年度2024年度以降、三岐線での運用に必要な改造を施し、順次投入する計画。具体的な投入時期は今後準備でき次第発表するとしている。

三岐鉄道は三岐線・富田~三岐朝明(信号場)~西藤原26.5kmと近鉄連絡線・近鉄富田~三岐朝明1.1km、北勢線・西桑名~阿下喜20.4kmを運営している私鉄。このうち富田~三岐朝明は貨物列車のみ運行され、旅客営業上は近鉄連絡線・三岐線の近鉄富田~西藤原26.6kmが三岐線として案内されている。

三岐線で現在運用されている電車はすべて西武鉄道から譲り受けたもので、もと西武401系電車の101系電車6両(2両編成3本)と、もと西武701系電車の801系電車9両(3両編成3本)、もと西武701系・新101系電車の851系電車3両(3両編成1本)、もと西武新101系電車の751系電車3両(3両編成1本)。いずれも老朽化が進んでいる。

三岐鉄道がJR東海から譲り受けたJR東海の211系。【画像:三岐鉄道】

211系は国鉄時代の1986年にデビューした普通列車用の電車。1987年の国鉄分割民営化でJR東日本・JR東海・JR西日本が引き継ぎ、1991年まで製造された。JR東海の211系は国鉄時代に製造された車両が2022年3月までに引退。その後も新型の315系電車の導入に伴い、JR東海発足後に製造された車両が順次引退している。

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