青春18きっぷ夏季用「例年通り発売」発売期間は短縮、利用期間は従来通り



JRグループは6月18日、「青春18きっぷ」の夏季用を例年通り発売すると発表した。発売期間は前年2023年より短くなるが、利用期間は変更なし。切符の効力や特例、発売額などは今年2024年春季用と同じだ。

JR線の普通列車(右)と「青春18きっぷ」(左)。【撮影:草町義和、加工:鉄道プレスネット】

夏季用「青春18きっぷ」の発売期間は従来は7月1日~8月31日だったが、2024年夏季用は7月10日~8月31日に短縮される。利用期間は7月20日~9月10日で従来と同じ。発売額も1万2050円で変更はない。

利用できる路線・列車は全国のJR線の快速・普通列車の普通車自由席。JRのバス高速輸送システム(BRT)やJR西日本宮島フェリーも利用できる。ただしJR西日本宮島フェリーは別途現地で宮島訪問税(100円)を支払う必要がある。普通列車の普通車指定席は指定席券を別途購入すれば利用可能。普通列車のグリーン車自由席も普通列車用の自由席グリーン券を別途購入すれば利用できる。

特急・急行列車は原則として利用できないが、石勝線・新得~新夕張(相互発着に限る)と室蘭本線・東室蘭~室蘭(相互発着に限る)は特急・急行列車の普通車指定席の空席が利用可能。奥羽本線・青森~新青森(相互発着に限る)と佐世保線・早岐~佐世保、宮崎空港線・宮崎空港~宮崎も特急・急行列車の普通車自由席が利用できる。

JR線以外の鉄道路線も原則として利用不可。ただし青い森鉄道線・青森~八戸(途中下車可能駅は青森・野辺地・八戸)、あいの風とやま鉄道線・富山~倶利伽羅(途中下車可能駅は富山・高岡)、IRいしかわ鉄道線・倶利伽羅~津幡(途中下車可能駅は津幡)、ハピラインふくい線・越前花堂~敦賀(途中下車可能駅は越前花堂・敦賀)はJR線へ通過利用する場合に限り利用できる。

「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」(2490円)も従来通り発売される。発売期間は7月10日~9月10日、利用期間は7月20日~9月10日で、「青春18きっぷ」と併用することが条件。北海道新幹線・奥津軽いまべつ~木古内の普通車の空席と道南いさりび鉄道線・木古内~五稜郭の普通列車を連続して利用する場合に限り、片道1回利用できる。

冬季用の発売計画は今回、発表されていない。

発売計画「遅い発表」過去にも

「青春18きっぷ」は毎年2月、その年の春・夏・冬季の発売計画がまとめて発表されることが多い。しかし2024年は春季用の発売計画のみ1月に発表。夏季用は6月に入っても発売計画が発表されず、SNS上では「青春18きっぷ」の発売が終了するのではないかとの不安の声が上がっていた。

「青春18きっぷ」2024年夏季用の発売に向け制作されたポスター。【画像:JRグループ】

ここ20年ほどの発売計画の発表時期を見てみると、必ずしも毎年2月に春・夏・冬季の発売計画が発表されていたわけではない。2010年から2016年にかけては早めに発表されたり、あるいは春・夏・冬季の発売計画を分けて発売開始直前に発表されたりしたことがある。

2013年冬季用の場合、発売計画が発表されたのは発売開始の2週間ほど前(2013年11月18日)。夏季用も2014年は発売開始まで残り2週間ほどとなった同年6月17日に発表されている。

JR線の普通列車。【撮影:草町義和】

「青春18きっぷ」発売計画の発表時期(2005~2024年)

2005年:2005年2月10日
2006年:2006年2月14日
2007年:2007年2月8日
2008年:2008年2月12日
2009年:2009年2月10日
2010年(春・夏):2010年2月10日
2010年(冬):2010年10月29日
2011年:2011年2月7日
2012年(春):2012年2月10日
2012年(夏・冬):2012年6月8日
2013年(春):2013年2月15日
2013年(夏):2013年6月7日
2013年(冬)・2014年(春):2013年11月18日
2014年(夏・冬):2014年6月17日
2015年:2014年12月19日
2016年:2016年1月5日
2017年:2017年2月9日
2018年:2018年2月8日
2019年:2019年2月8日
2020年:2020年2月7日
2021年:2021年2月8日
2022年:2022年2月7日
2023年:2023年2月8日
2024年(春):2024年1月23日
2024年(夏):2024年6月18日

※記事を差し替えました。(2024年6月18日14時39分)

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