JR九州の新型車両「YC1系」量産車まもなく搬入 3月ダイヤ改正から長崎で営業運転



JR九州が導入する新型車両「YC1系」の量産車が、このほどほぼ完成したことが分かった。2月21日にも運用先の車両基地に搬入される見込み。3月14日のダイヤ改正から営業運転を開始する。

JR九州が導入する新型車両のYC1系。【画像:JR九州】

現在明らかになっている輸送計画によると、YC1系の量産車6両(2両編成3本)を、機関車がけん引する貨物列車(甲種輸送列車)として輸送。兵庫駅(神戸市兵庫区)を2月19日の10時40分頃に発車して山陽本線や鹿児島本線、長崎本線、佐世保線を走り、2月21日の14時30分頃には早岐駅(長崎県佐世保市)に到着する見込みだ。ただし輸送スケジュールは大きく変わる可能性もある。

YC1系は非電化区間における次世代の新型車両として導入される「蓄電池搭載型ディーゼルエレクトリック車両」(JR九州)。法令上は内燃動車(気動車)で、ディーゼルエンジン発電機で発生した電力を使ってモーターを回す電気式気動車になる。

また、ブレーキで発生する回生電力を蓄電池に充電。この電力を走行時のアシストとして使うことで、省エネルギー化を図る。2018年に量産先行車2両(2両編成1本)が完成し、試験走行が行われている。

営業運転は3月14日のダイヤ改正から長崎県内のJR線で始まる予定。佐世保線・早岐~佐世保間や大村線の全線、長崎本線・諫早~長崎間で運用される。JR九州は2021年7月まで90億4000万円かけてYC1系の導入を進める計画を立てており、2020年度にはYC1系を24両導入することを明らかにしている。