熊本空港アクセス鉄道「最適な運営体制」検討に着手 上下一体から上下分離まで



熊本県は熊本空港アクセス鉄道の鉄道事業許可の取得に向け、運営方式の検討に着手する。本年度2024年度中にも運営方式や運営する法人の形態などをまとめる考えだ。

熊本空港アクセス鉄道に接続するJR豊肥本線。【撮影:鉄道プレスネット】

運営方式は上下一体方式と上下分離方式の両方を検討。上下分離方式は公設型と償還型を想定する。上下一体方式の場合は第1種鉄道事業者を設立するが、運行はJR九州に委託することを想定。上下分離方式の場合は第3種鉄道事業者の設立を想定する。運営法人は株式会社・一般社団法人・公営企業などを想定している。

熊本県はそれぞれのケースについて、ほかの鉄道の事例も踏まえてコストや組織体制・人員、投資計画を比較。熊本空港アクセス鉄道の最適な運営体制を検討する考えだ。

熊本空港アクセス鉄道の計画区域。詳細なルートも検討中だ。【画像:熊本県】

熊本空港アクセス鉄道は、JR豊肥本線の肥後大津駅から分岐して熊本空港に向かう約6.8kmの新線構想。熊本~熊本空港を約44分で結ぶ。概算事業費は約410億円。熊本県は詳細なルート案も2024年度末ごろに示す考えだ。現在の想定では2026年までを準備期間とし、2027年から工事を実施。2034年度末の開業を目指す。

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