北大阪急行線「延伸」全体事業費は1.3倍に 市長「就任直後に聞いて驚いた」

大阪府の箕面市は3月23日、北大阪急行電鉄の南北線延伸線(北大阪急行線の延伸事業)について、全体事業費を現在の1.3倍になる874億円に変更すると発表した。箕面市議会の2021年第1回定例会に提案する。

全体事業費の現在額(上)と変更後の金額(下)。【画像:箕面市】

現在の全体事業費は整備費600億円、車両費50億円の計650億円だが、変更案では整備費811億円、車両費63億円の計847億円とする。資材労務単価の上昇や設計の深度化による構造変更などで増加したという。

これに伴い、大阪メトロと締結した工事協定の金額・期間についても変更を提案する。現在の協定の協定金額(契約期間)は248億8000万円(2018年4月1日~2022年3月15日)だが、変更案では369億6000万円(2018年4月1日~2022年8月31日)とする。箕面市は2023年度の開業目標に影響がないよう、工期の短縮や施工方法の見直しなど関係者と連携して取り組む予定としている。

箕面市の上島一彦市長は事業費の膨張について「(2020年8月27日の)就任直後に大幅な事業費増の話を知り、大変驚いた。すぐに庁内に特別チームを設置し、徹底した事業費の精査を指示したが、設計深度化による構造変更や資材労務単価の上昇などにより、事業費を見直さざるを得ない結果に至った」とコメントした。

事業費の増額分のうち、国費を除いた額は箕面市が負担する。今後、国への増額要望を強化するほか、同市の負担分は競艇事業収益と北大阪急行延伸整備基金で賄うという。

北大阪急行線は、大阪メトロ御堂筋線の江坂駅と千里中央駅を結ぶ5.9kmの路線。千里中央駅から箕面市内の箕面萱野駅を結ぶ2.5kmの延伸事業が進められている。完成すると、御堂筋線への直通列車で箕面萱野~梅田間が24分で結ばれる。

延伸区間の終点に設けられる新箕面駅(仮称、開業時の駅名は箕面萱野駅)の工事現場。撮影当時は2020年度開業予定だったが、現在は2023年度開業予定に変更されている。【撮影:草町義和】

2017年の着工時点では2020年度の開業を予定していた。用地買収が遅れたことや予定ルート上にコンクリート壁などの障害物が見つかったため、2019年に工事行程が見直されて2023年度の開業予定に変更されている。