広島電鉄と中国放送は「被爆電車」こと650形電車の653号を走らせる「被爆電車特別運行プロジェクト2024」を共同で開催する。今年2024年は原爆が投下された8月ではなく7月の平日に実施。広島県内の小学生が参加できる。
運行区間は広島駅~比治山下~皆実町六丁目~広電本社前(下車、千田車庫見学)~原爆ドーム前。兵員輸送のため戦時中に建設された比治山線を通るほか、広島電鉄の千田車庫で被爆建物の見学などを行う。午前の部(広島駅10時00分→原爆ドーム前11時16分ごろ)と午後の部(広島駅14時00分→原爆ドーム前15時16分ごろ)の2回に分けて実施する。
乗車料金は無料。参加できるのは広島県内の小学生でクラス・学校単位で応募を受け付けている。応募期間は6月7日まで。
広島電鉄の653号は1942年に製造された路面電車650形5両のうちの1両。1945年8月6日の朝、江波付近を走行中に米軍が投下した原子爆弾で被爆して大破したが復旧した。2006年に運行を終了したが、被爆70年を迎えた2015年に「被爆電車特別運行プロジェクト」の貸切電車として運行を再開。車体は1945年当時の塗装を復元した。
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