東灘と都心結ぶ「通勤新幹線」一部開業 韓国ソウル「GTX」最高180km/h



韓国の首都ソウルの都市圏で首都圏広域急行鉄道(GTX)が開業した。日本でかつて構想されていた「通勤新幹線」に相当する、最高速度180km/hの通勤鉄道。韓国政府はGTXの整備でソウル都市圏の通勤時間の大幅短縮と交通渋滞の緩和を狙う。

GTX-Aに導入された車両。【画像:現代ロテム】

今回開業したのはA路線(GTX-A)の一部で、ソウル南部のスソ(水西)駅からファソン(華城)市のトンタン(東灘)駅までの約35km。最高速度300km/hの高速鉄道「スソピョンテク(水西平沢)高速線」と線路を共用する区間になる。所要時間は19分で、従来のバス(1時間30分)に比べ大幅に短縮される。

列車は現代ロテム製の8両編成で1編成の定員は約1000人。1日の運行本数は60往復(平均17分間隔)。運賃は4450ウォン(約504円)で定期券は設定されていない。

GTXの事業化された3路線のルート(赤=A路線、青=B路線、緑=C路線)。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

GTX-Aのウンジョン(雲井)~ソウル駅~トンタンの全線約83kmが開業するのは2028年の見込み。GTX-A各駅からソウル駅まで30分以内で移動できるようになる。また、B路線・マソク(磨石)~ソンド(松島)の約49kmとC路線・トクチョン(徳亭)~スウォン(水原)の約74kmが事業化されており、ほかにも3路線と支線の構想がある。

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