気仙沼線BRTの一部「完全自動運転」認可 60km/h日本初、営業運行いつから?



JR東日本は3月22日、気仙沼線BRT(宮城県・岩手県)の一部区間について、特定条件下限定の完全自動運転「レベル4」の認可を受けたと発表した。同社によると、最高速度60km/hのレベル4認可は日本初。東北地方でレベル4の認可を受けたのもこれが初めてという。

バス専用道を走る気仙沼線BRTのバス。【撮影:草町義和】

レベル4は専用道の走行など特定の条件下に限り運転手の操作や監視が不要な完全自動運転。JR東日本は気仙沼線BRTの運行区間のうち宮城県内の柳津~陸前陸前のバス専用道(約4.8km)でレベル4の認可を取得した。

JR東日本によると、専用道内に磁気マーカー(一部はRFID付き)を2mごとに設置。自動運転バスにも自動運行装置(K-AITO)のほか磁気センサーを搭載して車両の位置を特定し、正確な自動運転を実現するという。

柳津~陸前横山の専用道では2022年12月から自動運転バスの運行を開始。自動運転レベルは運転手の監視のもとで車線変更などを自動化する「レベル2」だが、JR東日本はレベル4の認可取得に向け車両の改修やデータ取得のためのテスト走行を実施していた。

気仙沼線BRTの自動運転バス。【画像:JR東日本】

JR東日本は今後、柳津~陸前横山で特定自動運行許可(レベル4自動運転車の運行許可))の申請を準備し、同区間で自動運転レベル4での営業運行の実現を目指す。レベル4では運転手の乗務は必要ではないが、同社は有人でレベル4営業運行を実施するとしている。営業運行の開始時期は明らかにしていない。

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