ファミマ「貨物列車」で商品輸送 新潟から青森・秋田・静岡の3地域へ



コンビニ大手のファミリーマートは6月3日、貨物列車で商品を運ぶ取り組みを開始したと発表した。新潟県から青森・秋田・静岡の3県への商品輸送に貨物列車を使う。

ファミリーマートの店舗とJR貨物の鉄道コンテナ(左上)。【撮影・加工:草町義和】

輸送する商品はクリアーウォーター津南(新潟県津南町)の「ファミマル 新潟県津南の天然水(370ml、600ml)」。従来は津南町の製造工場から全国の物流センターへ、おもに大型トラックを使って輸送していた。

今回の取り組みでは、製造工場からJR貨物の南長岡駅(新潟県長岡市)までトラックで輸送。南長岡駅から貨物列車で東青森・秋田貨物・静岡貨物の各駅まで輸送する。各駅に到着後、トラックに積み替えて各地域のファミリーマート物流拠点まで運ぶ。ファミリーマートは二酸化炭素(CO2)の排出削減効果が約30%あり、輸送コストも最大で10%削減できるとしている。

商品の積み込み作業。【画像:ファミリーマート】
コンテナの貨物列車への搭載作業。【画像:ファミリーマート】

ファミリーマートによると、トラック輸送はコスト面や所要時間、品質保持などでほかの輸送手段より優れているが、一方で物流2024年問題である長距離輸送における労務管理やトラック輸送運賃の上昇などが課題になっていた。

同社は貨物鉄道輸送の活用するにあたり、鉄道用コンテナへの積み込み方法や輸送時の製品への負荷検証を実施。製品の品質保持が確認できたことから、総合的に効果が得られる物流センターを選定して貨物鉄道輸送の活用を進めていくという。

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