小田急電鉄の幅広通勤電車5000形、引き続き増備 2020年度鉄道事業設備投資計画



小田急電鉄は7月31日、本年度2020年度の鉄道事業設備投資計画を発表した。総額は265億円。車両の増備やリニューアル、ホームドアの設置などを実施する。

小田急電鉄の5000形。【撮影:草町義和】

車体幅を拡大した新型通勤車両の5000形電車は本年度、4編成を増備する。1000形通勤電車も1編成リニューアルする計画だ。このほか、特急ロマンスカー30000形電車「EXE」1編成を「EXEα」にリニューアルし、5月から運用を開始した。

5000形の車内。【画像:小田急電鉄】
特急ロマンスカー「EXE」をリニューアルした「EXEα」。【撮影:草町義和】

参宮橋駅の改良は、2020年1月に駅舎の全面リニューアルとトイレが完了した。本年度は明治神宮へのアクセスに対応した新しい改札口の設置や、ホームの「あたたかみのある木の質感が感じられるデザイン」にリニューアルする。9月の完了を目指す。このほか、片瀬江ノ島駅のリニューアルが7月30日に完了した。

安全対策は引き続きホームドアの設置を推進。本年度は下北沢駅の1・2番線ホームと登戸駅1・2番線ホームにホームドアを設置して使用開始する。その後も1日の利用者数が10万人以上の駅に優先整理する計画だ。

2021年度以降は新宿駅8・9番線ホームと登戸駅3・4番線ホーム、町田駅、相模大野駅、海老名駅、本厚木、大和の各駅に設置する予定だが、新百合ヶ丘駅と藤沢駅は駅舎の大規模改良工事にあわせてホームドアの整備を計画しており、設置時期は未定となっている。

このほか、土砂崩壊などの自然災害の被害を抑える法面(のりめん)の改修や、踏切の安全性を向上させる高機能障害物検知装置の設置を行う。

海老名駅近くの「ロマンスカーミュージアム」は、2021年春のオープンに向け引き続き工事中。本年度は建築工事や館内コンテンツの制作などを行う。

ロマンスカーミュージアムのイメージ。【画像:小田急電鉄】