国鉄急行電車の面影残す「クハ455-701」えちごトキめき鉄道へ 交直両用電車4両に



えちごトキめき鉄道(新潟県)の鳥塚亮社長は3月15日、JR西日本から455系電車の先頭車1両(クハ455-701)を受領したことを明らかにした。先に受領した413系電車の3両編成1本に続き、JR西日本から受領した交直両用電車は4両に。5月中の運転開始を目指す。

クハ455-701(左手前)と413系(右奥)。【画像:TRJN/CC BY-SA 4.0、加工:鉄道プレスネット編集部/CC BY-SA 4.0】

鳥塚社長が自身のブログ(3月16日15時50分時点の内容)で明らかにしたところによると、先に受領した413系はB06編成の3両(クハ412-6+モハ412-6+クモハ413-6)。このうちクハ412-6をクハ455-701に交換し、土曜・休日を中心に観光列車として運転する。

車両は国鉄時代の交直両用急行型電車と同じ塗装に塗り替える計画で、JR西日本の松任工場で塗装作業が行われている。編成から外れるクハ412-6は、直江津駅構内にオープンする施設「D51レールパーク」で展示される予定だ。作業が順調に進めば、4両は4月上旬から下旬にかけ直江津(新潟県上越市)に搬入される予定。観光列車は5月中の運転開始を予定しているという。

413系は1986年に登場した普通列車用の交直両用電車だ。老朽化した交直両用急行型電車の455系・471系のモーターや冷房装置、台車などを再利用。車体は普通列車用のものを新造し、31両が製造された。このほか、455系のモーターなし中間車(サハ455形)に運転台を取り付けて先頭車に改造したクハ455形700番台2両(クハ455-701・702)を加え、3両編成11本が組成された。

413系は客室内にドアを設けた車体を新造したのに対し、クハ455形700番台は運転台を取り付けた部分を除き、往時の国鉄急行型電車の車体のまま。ドアのあるデッキと客室が仕切られており、「当時の貴重な国鉄急行列車の雰囲気」(鳥塚社長)が残されている車両といえる。

413系とクハ455形700番台は北陸本線などで運用されていたが、2015年の北陸新幹線・長野~金沢間の開業による並行在来線の第三セクター化に伴い、半分近くがあいの風とやま鉄道に譲渡。JR西日本に残った編成はIRいしかわ鉄道~七尾線で415系800番台電車とともに運用されていたが、今年2021年3月13日のダイヤ改正を機に新型車両の521系100番台電車に置き換えられ、JR線からは引退した。

鳥塚社長はいすみ鉄道(千葉県)の社長時代にも、国鉄気動車のキハ52形やキハ28形をJR西日本から購入し、観光列車として運用している。国鉄時代の古い車両を運行することで、懐古趣味の観光客の誘致を図った。