関東・東北の路線バス「JR東日本系ICカード」一気に拡大 路面電車も来年3月に導入



JR東日本が展開している地方交通向け交通系ICカード「地域連携ICカード」が2月から5月にかけ東北地方や関東北部の路線バスに順次導入され、利用できるエリアが一気に拡大する。導入スケジュールは次の通り。

地域連携ICカードが導入される路線バス(写真は5月導入予定の山交バス)。【撮影:草町義和】

●2月19日(導入済み)

岩手県
・iGUCA(イグカ):岩手県北自動車(岩手県北バス、岩手県内の路線バス)

●2月26日

青森県
・ハチカ:八戸市交通部(八戸市営バス)
・ハチカ:岩手県北自動車(岩手県北バス南部支社の路線バス)

●3月5日

青森県
・十和田観光電鉄(バス)
※「Suica(スイカ)」「Suicaと相互利用可能な交通系ICカード」の乗車サービス開始
※地域連携ICカード(カード名称は未定)の発売は5月頃の予定

●3月5日

青森県
・AOPASS(アオパス):青森市企業局交通部(青森市営バス)・青森市

●3月12日

青森県
・AOPASS:JRバス東北(青森県内の一部バス路線でAOPASSポイントの相互利用開始、ICカードは導入済み)

岩手県
・iGUCA:JRバス東北(岩手県内の一部バス路線)

秋田県
・Shohoku Orange Pass(シュウホクオレンジパス):秋北バス

群馬県
・nolbé(ノルべ):上信電鉄(バス)・群馬中央バス・日本中央バス・日本中央交通・群馬バス・矢島タクシー・永井運輸

●3月26日

秋田県
・AkiCA(アキカ):秋田中央交通・秋田市

●5月14日

山形県
・yamako cherica(ヤマコウチェリカ):山交バス・山交ハイヤー・米沢市
・shoko cherica(ショウコウチェリカ):庄内交通

地域連携ICカードの導入エリアとスケジュール。【画像:JR東日本】

いずれも「新幹線eチケット」「タッチでGo!新幹線」の利用や「JRE POINT」の登録など、JR東日本の交通系ICカード「Suica」の各種機能を利用できる。また、「Suica」や「Suica」と相互利用が可能な交通系ICカードでも地域連携ICカードを導入する各地のバスを利用できる。

地域連携ICカードはJR東日本・JR東日本メカトロニクス・ソニーの3社が開発した交通系ICカード。「Suica」の機能とバス定期券やポイントなど地域独自サービス機能を併せ持つ。「Suica」をベースにしていることから、地方の交通事業者にとっては低コストでICカードを導入できるなどの利点がある。

昨年2021年3月21日、関東自動車とJRバス関東が宇都宮エリアで初めて地域連携ICカード「totra(トトラ)」を導入。続いて同年3月27日には岩手県交通が盛岡エリアで「Iwate Green Pass(イワテグリーンパス)」を導入した。鉄道・軌道事業者の導入実績はないが、路面電車タイプの軽量軌道交通(LRT)の宇都宮ライトレールが来年2023年3月の開業にあわせ、「totra」を導入する計画だ。

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