宇都宮ライトラインの西側延伸「鹿沼にも」議員連盟設立 東側でも延伸の動き



栃木県鹿沼市議会の一部の議員が3月18日、「市議会LRT整備推進議員連盟」を設立した。17人の議員で構成され、ライトラインの鹿沼方面への延伸を目指して調査や研究、要望活動などを行う。

ライトラインの電車。【撮影:草町義和】

ライトラインは宇都宮駅と芳賀町の芳賀工業団地を結ぶ14.5kmの東側ルートが昨年2023年8月に開業。西側への延伸も構想されており、宇都宮市は宇都宮駅~大谷観光地付近の約8kmを検討区間としている。このうち宇都宮駅~教育会館付近の約5kmを整備区間とし、宇都宮市は2025年度の軌道特許申請と2030年代前半の開業を目指している。鹿沼方面への延伸は西側延伸ルートをさらに延伸する形になるとみられる。

ライトラインは1990年代初頭に浮上した宇都宮市を東西に横断する新交通システムの構想が起源。1993年には当時の真岡市長が鹿沼~宇都宮~芳賀~井頭公園~真岡を結ぶ新交通システムの整備を提案したことがある。ライトラインの具体化に伴い鹿沼への延伸を求める声が高まっており、2022年10月には鹿沼市議会の一部の議員が勉強会を開き、議員連盟の設立に向け動いていた。

ライトラインの延伸計画・構想の位置(赤実線=西側整備区間、赤点線=西側検討区間、青点線=芳賀町の構想)。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

東側でも延伸を求める動きがあり、芳賀町は芳賀工業団地から町役場などがある祖母井地区への延伸を構想。真岡市は2023年11月に公表した都市計画マスタープラン素案に「宇都宮市から芳賀町まで整備されたLRT(軽量軌道)との接続については、実現の可能性を検討」するとの文言を盛り込んでいる。

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