ライトライン宇都宮駅西側延伸「12停留場」配置イメージ公表、特許申請は先延ばし



路面電車タイプの軽量軌道交通(LRT)を宇都宮駅の西側に延伸する構想について、宇都宮市は2月1日、新設する停留場の配置イメージなど現在の検討状況を市議会の議員協議会で報告した。2030年代前半の開業を目指す。

二荒山神社神社前の大通り走るライトラインのイメージ。【撮影:草町義和、加工:鉄道プレスネット】

昨年2023年8月、宇都宮駅の東側にLRT「ライトライン」が開業。西側への延伸構想は大通りに軌道を敷設して大谷観光地付近までを検討区間とし、このうち宝木町1丁目・駒生1丁目の教育会館付近までの約5kmを整備区間としている。

西側延伸により新設する停留場は整備区間で12カ所を想定。従来は宇都宮駅西口・二荒山神社付近・東武宇都宮駅付近・桜通り十文字付近・護国神社付近・教育会館付近の6カ所をおもな停留場として示していた。今回の報告では全12カ所の停留場の配置イメージとして、JR宇都宮駅西口・上河原・宮島町十文字・馬場町・県庁前・東武宇都宮駅前・裁判所前・新川・桜通り十文字・美術館前・護国神社前・教育会館前を示した。

西側延伸(整備区間)の停留場の配置イメージ。【画像:宇都宮市】

宇都宮市は今後、この配置イメージをもとにまちづくりと一体的に取組を推進する方針。市民や事業者との意見交換、大通りの道路空間再編の検討や需要要素躯を行いながら停留場の位置や形式などを確定していく考えだ。

一方、今後のスケジュールの想定は一部変更。宇都宮市は関係機関との協議や調整、市民との意見交換を丁寧に行い、都心部のまちづくりの議論を深めるなどの取組を「十分に積み重ね、それを踏まえた駅西側のLRT整備を図ることが必要」だとし、これまで2024年内に実施するとしていた軌道特許の申請は1年先延ばしして2025年度の申請を目指すとした。開業目標時期は従来と同じ2030年代前半。

宇都宮市は「『ライトラインをフル活用』しながら、子どもから高齢者まで、誰もが便利に安心して暮らすことができる『スーパースマートシティ』の実現に向けて取り組んでいく」としている。

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