京阪7000系「リニューアル編成」登場 13000系ベースで車内刷新、防犯カメラも



京阪電鉄は1月11日、7000系電車のリニューアル計画について、1編成目のリニューアルが完了したと発表した。1月21日から営業運転を開始する。

リニューアルされた7000系の第7002編成。【画像:京阪電鉄】

リニューアルが完了したのは7000系の第7002編成(7両編成)。安全性の向上策として車内防犯カメラを1両あたり3台設置したほか、ドア開閉時の傘や杖などの挟み込みを検知する戸挟み検知装置やホーム検知装置も設置した。非常通報装置や非常用ドアコックの表示内容は、小田急線や京王線の車内傷害事件を受け国土交通省が2022年6月に策定した「車内非常用設備等の表示に関するガイドライン」に適合させた。

リニューアル車の車内。【画像:京阪電鉄】
ドア上に設置された車内防犯カメラ。【画像:京阪電鉄】

バリアフリー対応策としては、扉開閉予告灯やドアチャイムを設置。車内案内表示器(1両あたり3カ所)は液晶型に更新し、車椅子スペースの拡大も図った。

ドア上の扉開閉予告灯。【画像:京阪電鉄】
液晶型の車内案内表示器。【画像:京阪電鉄】
拡大された車椅子スペース。【画像:京阪電鉄】

内装も京阪電鉄の最新車両である13000系電車のインテリアデザインをベースに刷新し、座席は一人あたりの幅を拡大してバケットシート化。握り棒(スタンションポール)の設置や天井を除く車内内張りの更新、床上敷物の更新も行った。

バケットシート化された座席。スタンションポールも増やした。【画像:京阪電鉄】

このほか、1両あたり3カ所に広告用デジタルサイネージを設置。車内照明や行先表示器にはLEDを採用して省エネ化を図った。老朽化した制御装置などの機器も更新している。

広告用のデジタルサイネージも設置された。【画像:京阪電鉄】
車内照明はLEDを採用した。【画像:京阪電鉄】

京阪電鉄は今後、年に1~2編成のペースでリニューアル工事を実施し、2025年度には7000系の全28両(7両編成4本)のリニューアルを完了する予定としている。

7000系は1989年から1993年にかけ製造された通勤電車。京阪電鉄の車両としてはインバーターで駆動するVVVF制御方式を初めて本格的に採用した。車体は6000系をベースに乗務員室構造を見直し、正面のデザインを変更したのが特徴だ。2006~2008年には車椅子スペースの設置などバリアフリー対応工事が実施されている。

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