150年前の次は「30年前の乗換案内」ジョルダンが企画 いまより長く高い区間も



公共交通の乗継検索サービス『乗換案内』を展開しているジョルダンは12月15日から、『乗換案内1993』の提供を始めた。『乗換案内』の30周年記念企画の一つ。

『乗換案内1993』の画面。【画像:ジョルダン】

1993年5月に発売された最初の『乗換案内』となる電子ブック版『東京乗換案内 ’93~’94』をウェブ上で再現したもの。当時営業していた首都圏の鉄道路線を対象に、30年前の乗継ルートを検索できる。

検索できる範囲は営団地下鉄(現在の東京メトロ)・都営地下鉄・京王帝都電鉄(現在の京王電鉄)・東急電鉄・北総開発鉄道(現在の北総鉄道)の全駅と、西武鉄道・東武鉄道・京急電鉄・京成電鉄・相鉄のほとんどの駅。JR線は小田原・高尾・取手・千葉・大宮の各駅までの範囲になる。

検索時には出発駅と到着駅の読みをひらがなで入力し、出発駅と到着駅のあいだに「ー」(長音符号)を入力する。駅名はひらがな5文字までで、読みの頭が社名のときは省略するなど入力上のルールがいくつかあり、画面下に入力方法の解説を設けている。

赤羽岩淵駅から四ツ谷駅まで検索すると二つのルートが表示される。一つ目のルートは赤羽岩淵~(営団南北線)~駒込~(JR山手線)~新宿~(営団丸ノ内線)~四ツ谷で所要時間44分、運賃460円。二つ目のルートは赤羽岩淵~(営団南北線)~王子~(JR京浜東北線)~神田~(JR中央線)~四ツ谷で所要時間は46分、運賃は350円になる。1993年は営団南北線が全通しておらず、赤羽岩淵駅から四ツ谷駅に直接行くことができなかった。

南北線が全通した現在の赤羽岩淵~四ツ谷(所要時間:24分、運賃:260円)に比べ、乗り換え回数が多いうえに所要時間は20分ほど長く、運賃も高い。

赤羽岩淵~四ツ谷の検索例。【画像:ジョルダン】

ジョルダンは2022年10月、日本の鉄道開業150周年の記念企画として『乗換案内1872』を公開。新橋(のちの汐留)~横浜(現在の桜木町)が開業した1872年当時の営業区間を検索できるようにした。

ジョルダンによると、これがSNSで大きな話題になり、「ほかの年の乗換案内も見たい」という要望が多く寄せられたことから、『乗換案内』の30周年を機に『乗換案内1993』を企画したという。

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