千歳線・北広島~千歳の快速・普通列車「減便」へ 「エアポート」所要時間も増加か



千歳線・北広島~千歳で運行されている快速・普通列車について、JR北海道は来年2024年春、日中の運行本数を減らす考えであることが分かった。この区間の普通列車を廃止し、代わりに快速「エアポート」の一部を区間快速として各駅に停車させる。

千歳線などの普通列車で運用されている735系。【画像:中村昌寛/写真AC】

現在、北広島~千歳の快速・普通列車の運行本数は日中1時間あたり7本で、一部の駅のみ停車する快速「エアポート」5本と各駅停車の普通列車2本が運行されている。

JR北海道は今年2023年11月15日、インバウンドの回復などで新千歳空港の利用者の増加が見込まれるとし、日中9~16時の「エアポート」を2024年春に増発し、停車駅も拡大すると発表。「エアポート」はいまより1本多い6本とし、このうち1本は停車駅を快速より減らした特別快速、2本は停車駅を大幅に増やして北広島~新千歳空港を各駅停車とする区間快速になる。

その一方、札幌方面と千歳・苫小牧方面を結んでいる日中の普通列車は、運行区間を北広島以北と千歳以南に分割。北広島~千歳の普通列車を廃止し、区間快速の「エアポート」で代替する。この結果、北広島~千歳で運賃だけで乗車できる快速・普通列車の運行本数は日中1時間で合計6本に。いまより1本減ることになる。

2024年春以降の札幌方面~新千歳空港・苫小牧方面の快速・普通列車の日中の運行形態。【画像:JR北海道】

現在、「エアポート」の札幌~新千歳空港の所要時間は快速で最短37分。朝と夜のみ運行されている特別快速は最短33分で、特別快速が日中にも運行されるようになると速達性が高まる。一方で区間快速は、現在の快速と普通列車の所要時間から推計すると札幌~新千歳空港は42分前後になるとみられ、速達性はいまより悪化するとみられる。

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