北陸新幹線でも「荷物専用列車」長野~東京で試行 東北新幹線への載せ替えも検証



JR東日本とJR東日本物流の2社は9月21日、新幹線荷物輸送「はこビュン」による長野から東京への多量輸送を試行すると発表した。北陸新幹線で長野と東京の車両基地(新幹線車両センター)を結ぶ荷物専用の臨時列車を運行する。

北陸新幹線や上越新幹線で運用されているE7系。【撮影:草町義和】

臨時列車の運行日は9月28日で、運行時刻は長野新幹線車両センター9時57分発→東京11時44分着・11時56分発→東京新幹線車両センター12時08分着。一部の荷物は途中駅での積み下ろしを行う。一般座席の販売は行わない。

12両編成中の1・2・7~9号車の計5両に青果や食品、医療用医薬品、精密機器など約700箱を搭載。車両基地間での荷物輸送に加え、東京駅では過去最大となる約200箱の荷下ろしを行う。一部の荷物は東北新幹線の旅客列車「やまびこ209号」(東京12時12分発→仙台14時30分着)の車内販売準備室に載せ替えて東北エリアに輸送する。

この試行では長野新幹線車両センターでの荷扱いの検証のほか、東京駅での効率的な荷扱い・載せ替え、東京新幹線車両センターでの無人搬送車(AGV)を活用した荷扱い業務の効率化などを検証する。

車両基地での荷扱いと荷物専用列車による輸送イメージ。【画像:JR東日本・JR東日本物流】

2社が車両基地での荷扱いと荷物専用列車の運行を試行するのは、8月の上越新幹線に続き2度目。車両基地での荷扱いは駅ホームでの作業に比べスペースと時間を確保できるなどのメリットがある。2社はこれまで行ってきた多量輸送の試行で得た知見を基に、次年度以降の事業化に向けて取り組むとしている。

《関連記事》
上越新幹線で「荷物専用列車」多量輸送を試行、車両基地での荷扱いなど検証
ローカル線の議論「3度目の法改正」でどう変わる? 「再構築」対象となる路線は