身延山ロープウェイに「3代目」ゴンドラ 足元までガラス窓、車内天井に寺院の天井画



身延山ロープウェイ(山梨県身延町)を運営する身延登山鉄道は1月20日、現在のゴンドラに代わる新型ゴンドラを2月23日に導入すると発表した。ゴンドラの更新は40年ぶり。

新型ゴンドラの1号車「知恩号」のイメージ。外観は赤をベースにデザインしており、足元まで広がる大きなガラス窓が特徴。【画像:身延登山鉄道】

新型ゴンドラは1号車「知恩号」と2号車「報恩号」の2基。定員は1基につき41人で、足元付近まで見える大きなパノラマガラスを採用して眺望性を向上する。また、ゴンドラ内には液晶モニターを搭載し、身延山の歴史や車窓から見える景色を多言語対応で案内する。

デザインは「知恩号」と「報恩号」で変えており、「知恩号」は魔除けを意味する朱色をベースに外観をデザインし、内天井は久遠寺天井画の墨龍を模している。「報恩号」の外観は神秘を意味する藍色がベース。内天井は七面山敬慎院の天井模様をベースにした。2月23日の9時から運転開始の予定だ。

2号車「報恩号」は藍色ベースのデザイン。【画像:身延登山鉄道】

身延山ロープウェイは、日蓮宗の総本山「久遠寺」がある身延山を登るロープウェイ。当初はケーブルカーとして計画されたが、予定ルートの地質が悪かったことからケーブルカーよりは建設しやすいロープウェイに変更され、1963年に開業した。

1981年にゴンドラが更新されており、今年2021年2月23日に導入されるゴンドラは3代目。身延登山鉄道はゴンドラの更新について、日蓮宗を開宗した日蓮の降誕800年を記念して実施するものとしている。