名鉄の列車で「航空手荷物輸送」実証実験 名古屋→中部空港、到着空港で受取



名鉄などは2月4日から11日まで「オフエアポート・チェックイン」の実証実験を行う。航空客の手荷物を名鉄名古屋駅近くの施設で預かって到着空港まで直送するもの。出発空港までは名鉄の列車で手荷物を輸送する。

名鉄の中部空港アクセス列車。【画像:名鉄】

実証実験の対象となるのは、全日空715便と日本航空3117便(中部→新千歳)で、スマートフォンで搭乗手続きが可能な航空客。名鉄名古屋駅に近接する名鉄百貨店1階の店舗「名鉄商店」で航空客の手荷物を預かる。預かった手荷物は名鉄名古屋駅で専用列車に積み込んで中部空港駅まで輸送後、そのまま対象の航空便に積み込む。

オフエアポート・チェックインの流れ。【画像:名鉄】

名鉄によると、この実証実験は航空旅客と手荷物の分離による公共交通機関の混雑緩和と「手ぶら観光」の実現による広域観光周遊の移動利便性の向上、観光消費の拡大が目的という。

かつては東京シティエアターミナル(T-CAT)など空港外で航空機の搭乗手続きや手荷物預け入れの手続きを行っていた施設があり、JR西日本の特急「はるか」などでは空港外の手続き施設から空港まで手荷物を運ぶための荷物室を設けていたことがある。しかし利用者が少なかったうえ、2001年には米国同時多発テロの影響で保安検査が厳重化された影響もあり、日本の空港外の手続き施設はほぼ消滅した。

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