JR東日本の水戸支社は8月4日、羽越本線の特急「いなほ」で運用されているE653系特急型電車が、かつて配置されていた常磐線の車両基地の勝田車両センターに戻ってくると発表した。「国鉄色編成」に続き2本目。
勝田車両センターに今回「帰郷」するE653系は7両編成1本で、10月から東海道線や宇都宮線、高崎線、常磐線などで臨時列車として運用される予定。車体塗装は水色をベースとしたものに変更される。
運用開始に先立ち、9月9日にE653系の「国鉄色編成」と「水色編成」を並べた撮影会が勝田車両センターで実施される。募集人数は合計60人で参加料は1万5000円。8月9日12時30分からJR東日本のネットショップ「JRE MALL」の水戸支社販売ページで申込みを受け付ける。
E653系は1997年から2005年にかけ、7両編成8本と4両編成4本の合計72両が製造された特急電車。勝田車両センターに配置され、常磐線の特急「フレッシュひたち」で運用された。車体の塗装は茨城県や福島県の観光スポットをイメージした赤・青・黄・緑・オレンジの5色を複数の編成ごとに変えて採用したのが特徴だった。
2012年から常磐線の特急に新型のE657系電車が導入されたため、E653系は新潟車両センターに移って羽越本線の特急「いなほ」などに転用。車体塗装の変更やグリーン車新設などの改造が行われた。しかし2018年、7両編成1本が勝田車両センターに戻り、車体塗装は国鉄時代の特急列車をイメージした「国鉄色」に変更。翌2019年から関東エリアの臨時列車や団体列車で運用されている。
水戸支社によると、今回戻ってくる「水色編成」はおもに臨時列車で運用することから「海や川、そして澄み渡った空などの広大な自然」をモチーフにしたといい、過去の塗装の5色とも異なる「新色」になる。
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