財務省は8月2日、日本で本格的な鉄道が開業してから今年2022年10月14日で150年を迎えるのにあわせ「鉄道開業150周年記念貨幣」を発行すると発表した。
硬貨の表面は月岡芳年が制作し歌川年延が助筆した錦絵『高縄鉄道之図』をもとにデザイン。白・灰色・黒・水色・青・赤・黄土色・緑色を使用した色つきになる。裏面は鉄道開業当時の駅舎を復元した「旧新橋停車場」を描いた。素材は銀を使用。直径40mmで重さは31.1mgになる。
額面は1000円だが販売価格は12.3倍の1万2300円。「素材に貴金属を使用し特殊な技術を用いて製造されることから、貨幣の製造等に要する費用が額面価格を上回る、プレミアム型の記念貨幣」(財務省)になる。
発行枚数は7万枚で販売は造幣局からの通信販売のみ。金融機関などの窓口での引き換えはない。10月5日から3週間程度、申し込みを受け付ける。発送は来年2023年2月中旬頃からの予定だ。
日本では150年前の1872年10月14日、新橋(のちの汐留)~横浜(現在の桜木町)に本格的な鉄道が初めて開業。『高縄鉄道之図』はその前年の1871年に描かれたものだ。現在の高輪ゲートウェイ駅(東京都港区)付近に建造された「高輪築堤」を走る列車を描いている。
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