「ジャパン・レール・パス」値上げは10月1日から 「のぞみ」利用券の詳細が明らかに



JRグループは7月26日、訪日外国人観光客向けのフリーパス「ジャパン・レール・パス」の価格改定を10月1日の購入分から実施すると発表した。東海道・山陽・九州新幹線の「のぞみ」「みずほ」を利用できるオプション券の詳細も新たに発表した。

「ジャパン・レール・パス」はJR全線の特急列車から普通列車まで自由に乗り降りできる。【作成:さかいあきよ】

「ジャパン・レール・パス」はJR全線の新幹線を含む特急列車から普通列車まで自由に乗り降りできる訪日客向けのフリーパス。座席種別により普通車用とグリーン車用、有効期間により7日間用・14日間用・21日間用があり、価格は海外のJR指定販売店・代理店で引換証を購入する場合と専用ウェブサイトで購入する場合で異なる。JRグループは4月、価格改定を10月ごろに実施すると発表していた。

価格改定は指定販売店・代理店で10月1日購入分(現地時間)、専用ウェブサイトで10月1日4時(日本時間)に実施。指定販売店・代理店と専用ウェブサイトの価格を統一したうえで値上げする。指定販売店・代理店購入は現在の約1.7~1.8倍、専用ウェブサイト購入は約1.5~1.6倍の価格になる。

普通車用・7日間用の場合、現在は指定販売店・代理店で2万9650円、専用ウェブサイトで3万3610円だが、10月1日からはどちらも5万円に。1万6390円~2万350円の値上げだ。

「ジャパン・レール・パス」の現行額と改定額(単位:円)。【画像:JRグループ】

JRグループはこのほか、「ジャパン・レール・パス」のオプション券として新たに設定する「のぞみ・みずほ利用券」の詳細も発表した。現在の「ジャパン・レール・パス」では座席の種別にかかわらず「のぞみ」「みずほ」は利用できないが、「利用券」を追加購入すれば利用できるようになる。

「利用券」のおもな設定区間と発売額は、東京・品川~新大阪が4960円、東京・品川~広島が6500円、博多~鹿児島中央は4500円。「のぞみ」「みずほ」の乗車1回ごとに1枚購入する必要がある。グリーン車用「ジャパン・レール・パス」で「利用券」を追加購入すればグリーン車と普通車のどちらも利用可能。普通車用「ジャパン・レール・パス」で追加購入する場合は普通車のみ利用できる。10月1日から全国のおもなJR駅や旅行センターなどで発売される。

「のぞみ・みずほ利用券」のおもな設定区間と発売額。【画像:JRグループ】
東海道・山陽新幹線の「のぞみ」。【画像:Today is sunny./写真AC】
山陽・九州新幹線の「みずほ」も「利用券」を追加購入すれば利用できるようになる。【画像:HANIHANISTAR/写真AC】

このほか、JR四国を除くJR旅客各社がそれぞれ発売している訪日客向けの鉄道パスも価格改定が行われる。JR北海道・JR東日本の「JR East-South Hokkaido Rail Pass」は現行2万7000円のところ、10月1日から8000円値上げの3万5000円に。JR西日本の「西日本全線パス」は現行2万3000円(ネット予約は2万5000円)だが、10月1日から2万6000円に値上げされる。

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