広島電鉄「大幅減便」ダイヤ改正 定時性向上や混雑平準化を目指す



広島電鉄は7月24日、ダイヤ改正を実施する。運行系統の再編や車両の大型化、最終便の繰り下げなどを行う。全体では合計155本の大幅な減便だが、広島電鉄は定時性の向上や混雑緩和を目指す。

運行区間が変わる3号線(左)と7号線(右)。【撮影:草町義和】

市内線の運行系統は3号線と7号線を再編。横川駅~広電本社前を結んでいる7号線は運行区間を横川駅~広島港に拡大する。一方、広電西広島~広島港を結んでいて一部区間が7号線と重複している3号線は、運行区間を広電西広島~日赤病院前・広電本社前に縮小。朝ラッシュ時の5~8時ごろと夕ラッシュ時の16~21時ごろのみ運行する。

このほか、広島駅~広島港を結ぶ1号線では、連接車両の運行本数を朝夕ラッシュ時に2編成増強。日中時も1編成増強する。

広島市内の中心部では複数の運行系統の重複により遅延や混雑を招いていた。広島電鉄は3・7号線の再編と1号線の輸送力増強により、宇品地区~横川地区のアクセス向上やJR線との接続利便性向上を図るほか、宇品線・広島港~紙屋町は日中おおむね6分の等間隔運行になり、待ち時間や車内混雑の平準化が図られるとしている。

1号線は連接車両の運行を増やす。【撮影:草町義和】

また、白島線を除く市内線の各号線と宮島線では、所要時間を上下とも1分から数分ずつ所要時間を増やす。広島電鉄は「乗降時間に余裕を持たせ、客にゆとりを持って利用してもらうため」としている。

宮島線では利用実態に応じて行先や本数を見直す。広電宮島口発の上り最終便は23時30分に繰り下げ。広電西広島0時17分の商工センター入口行きを新設し、広電西広島駅でJR山陽本線の下り最終列車に接続する。このほか、深夜時間帯に広電宮島口行き2本のうち1本をJA広島病院前行きに、1本を広電廿日市行きに変更し、運行区間を縮小する。

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