とうきょうスカイツリー駅「新駅舎」は「下見張り」などデザイン 踏切解消で移転



東京都墨田区は2月4日、踏切解消事業により移転する東武鉄道伊勢崎線(東武スカイツリーライン)・とうきょうスカイツリー駅の新駅舎のデザインを発表した。

とうきょうスカイツリー駅の新駅舎のデザイン(北側から見たイメージ)。【画像:墨田区】

新駅舎のデザインコンセプトは「まちと東京スカイツリーを結び、導く駅」。駅の入口は、東京スカイツリーをモチーフにしたデザインを白色のパネルと目地で表現。連続性のある意匠を天井にも施し、東京スカイツリーを印象付けながら内部へ導くようなデザインにしたという。

駅の南側(東京スカイツリー側)は駅と東京スカイツリータウンに挟まれた路地のような空間となるため、意匠や色調を東京スカイツリータウンと調和させた外壁パネルをベースにする。

新駅舎の南側イメージ。【画像:墨田区】

ホームの階段・エレベーター・エスカレーター部分には透過性のある素材(ポリカーボネート)を用いることで単調な壁面にならようにし、路地空間にやわらかい光を取り込む意匠にしたという。

南側浅草寄り入口付近のイメージ。【画像:墨田区】
南側曳舟寄り入口付近のイメージ。【画像:墨田区】

北側(押上二丁目側)はは伝統的な木造家屋に見られる「下見張り」をデザインに取り込んだ。下見張りのパネルは上にいくほどサイズを小さくし、視線を自然に東京スカイツリーへ導くようなデザインにしたという。また、ガラスの外壁を南側のポリカーボネートと同じリズムで配置。これにより単調性を解消し、南北のつながりや一体感を意識したデザインにしたという。

北側曳舟寄り入口付近のイメージ。【画像:墨田区】
北側浅草寄り入口付近のイメージ。【画像:墨田区】

ホームは上家を支える鉄骨を、天に伸びる東京スカイツリーの麓を支える枝木のようなデザインにした。ホームの階段・エレベーター・エスカレーター部分の屋根は南北の外壁と同じポリカーボネートを採用し、明るいホームを演出する。ホームドアは新駅が段階的な整備になることから、設置時期は別途検討する予定だ。

移転後の新ホームのイメージ。ホームドアは別途検討される。【画像:墨田区】

東武スカイツリーラインのとうきょうスカイツリー駅付近では現在、線路を高架化して踏切1カ所を解消するほか、線路と立体交差する都市計画道路を整備する連続立体交差事業が実施されている。これに伴い、とうきょうスカイツリー駅は現在地から東寄り(北千住寄り)に約150m移転して駅舎が新しくなり、ホームも現在の島式1面2線から単式・島式2面3線に拡充される。事業完了は2025年3月の予定。

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