東武竹ノ塚駅「高架化」ホームドア設置工事が延期に 一部の部品「世界的に不足」影響



高架化工事が進む東武鉄道伊勢崎線(東武スカイツリーライン)の竹ノ塚駅で、ホームドアの設置工事が延期されることが分かった。

竹ノ塚駅の現在の緩行線とホーム。【撮影:鉄道プレスネット編集部】

竹ノ塚駅では線路を高架化する連続立体交差事業(連立事業)の工事が進行中。昨年2020年9月までに同駅の通過列車が走る線路(急行線)の高架化が完了した。来年2022年3月には、同駅に停車する列車が走る線路(緩行線)とそのホームも高架化され、新しい駅舎の使用が始まる予定だ。

当初は高架切替・新駅舎使用開始にあわせてホームドアを整備する計画だった。東武鉄道が東京都足立区に説明したところによると、世界的な半導体製造の逼迫(ひっぱく)を受け部品の一部が入手困難になったことから、ホームドアの設置工事を延期することにしたという。

足立区の近藤弥生区長は今年2021年11月8日付けで、東武鉄道の根津嘉澄社長にホームドアの早期整備を求める要望書を提出。設置見込み時期を示すよう求めたほか、ホームドアが整備されるまでのあいだの安全対策にも万全を期すよう要望した。

半導体の供給は以前から世界的に不足していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響などで生産工場が操業を停止したり、物流が停滞したりしてさらに逼迫。「巣ごもり需要」の拡大やテレワークの普及でパソコンなどの需要が拡大したことも、供給不足に追い打ちをかけている。

東武鉄道は本年度2021年度の鉄道事業設備投資計画で、竹ノ塚駅のほか獨協大学前駅と越谷駅(2・3番ホーム)にホームドアを同年度中に設置することを明記。小菅・五反野・梅島・西新井(4・5番ホーム)・谷塚・草加(3・4番ホーム)・新田・蒲生の8駅でも設置に向けた調査・設計の推進を盛り込んでいた。これらの駅でも計画の見直しが行われるとみられる。

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