ことでん「値上げ」認可 JR四国と同日に実施



国土交通省四国運輸局は3月30日、ことでん(香川県)が申請していた鉄道旅客運賃の上限変更を認可したと発表した。これを受けてことでんは5月20日に運賃を値上げする。平均改定率は8.76%。

ことでんの列車。【画像:たろとれ/写真AC】

普通旅客運賃の平均改定率は7.93%。初乗り(4km以下)が10円値上げの200円になる。瓦町駅からの運賃(値上げ幅)は、琴電志度駅まで470円(60円)、長尾駅まで510円(70円)、琴電琴平駅まで730円(100円)。

定期旅客運賃は1カ月の場合、4kmまでが通勤7800円(870円)、通学4440円(160円)。22kmまでは通勤が2万480円(2870円)、通学は1万590円(850円)になる。平均改定率は通勤が10.91%だが、通学は家計への影響を考慮して4.37%に抑えた。

ことでんは自動車交通の進展で経営環境が悪化しているのに加え、近年の物価高騰などで企業努力の限界に達しているなどとし、運賃の値上げを申請した。

四国運輸局は「新型コロナウイルス感染症の影響が不透明であり、想定した旅客輸送量と実績が大きく乖離(かいり)する可能性がある」とし、今回の認可では2028年3月31日までの期限を設定。運賃改定後の2023年度から3年間、総収入と総支出(総括原価)の実績を確認するという条件を付けた。

ことでんが運賃を値上げする5月20日には、JR四国も運賃を値上げする予定だ。

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